大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和38(オ)826 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人水崎幸蔵の上告理由第一点について。

期間の定めのない建物賃貸借は民法三九五条所定のいわゆる短期賃貸借にあたる

と解すべきことは当裁判所の判例とするところである(昭和三六年(オ)第二八号

昭和三九年六月一九日言渡第二小法廷判決参照)。これと同趣旨に出た原審の判断

は正当である。所論は、独自の見解に立つて原判決を非難するものであつて、採用

できない。

同第二点について。

前点説示のとおり、本件建物賃貸借は民法三九五条所定のいわゆる短期賃貸借に

あたり、被上告人は右賃貸借をもつて競落人たる上告人に対抗しうるのであるから、

上告人は、競落により本件建物の所有権を取得するとともに、右賃貸借の賃貸人た

る地位を承継し、旧賃貸人に差し入れられた敷金に関する法律関係も、旧賃貸人に

対する賃料の延滞がないかぎり、当然、旧賃貸人から上告人に移転すると解すべき

であり(前掲第二小法廷判決参照)、 この当然承継の効果を生じない特別の事情

の存することは新賃貸人たる上告人の側において主張立証する責任を負うものと解

するのが相当である。結局これと同趣旨に出た原審の判断は正当であり、所論は採

用できない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 五 鬼 上 堅 磐

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裁判官 石 坂 修 一

裁判官 横 田 正 俊

裁判官 柏 原 語 六

裁判官 田 中 二 郎

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